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事例紹介

全部取得条項付種類株式の発行事業承継相続問題

2011/05/20

相談内容

那覇市内で、サービス業を営む某社は、今年で創業20年目を迎えました。常々「企業は人なり」を提唱している社長からの相談です。
20年目を節目として、社員のモチベーションアップをはかり、人材強化をするために、自社株式を社員に持たしてはどうかと考えています。また、将来、株式を買い取ることにより、退職金としての位置づけもできるのではないかと思いますが、問題点があるかどうか、教示下さい。

着眼点

某社は現在、「普通株式」のみを発行しています。社員に株式を持たすことの趣旨は賛同しますが、その後の会社運営に、困難を伴う場合があります。
この普通株式を取得した社員が、株主総会において、一定の要件を満たした場合に、会社に対して「公正な価格」で普通株式の「株式買取請求」をすることができます。売買価格は株主(社員)と会社の協議によって定めることになりますが、協議が成立しない場合には、裁判所に対して価格決定の申し立てをすることになます。思いもよらぬ売買価格になることがあります。従って、以上のことを回避するためには、全部取得条項付種類株式を社員に発行します。

節税対策

全部取得条項付種類株式とは、この株式については、会社が株主総会の決議によってその全部を取得することができる株式のことです。
この株式を発行する場合、その内容を定款に定め、登記をする必要があります。

全部取得条項付種類株式の主なる特徴は以下の通りです。
①設定・取得は株主総会の特別決議で決定する。
②取得の対価は金銭等の制限がなく、無償取得でも可能である。
③取得時期に制限がない。

特に、①が特徴です。特別決議が成立すれば自由に設定できるため、オーナー株主が所定の株式数を保有していれば、オーナーの意思でいつでも発行・取得が可能です。また、オーナーの普通株式を優先株式に転換することにより、自社株対策が可能となります。

定款の表示例

普通株式 5,000株
甲種株式 2,000株
1.株主総会において一切の議決権を有しない。
1.当社は、法令に別段の定めがある場合を除き、会社法第322条第1項に定め
る種類株主総会の決議を要しない。
1.取得条項に関する定め
当会社は、株主に次に定める事由が生じた場合には、次に定める取得の条件
で、当会社が金銭の交付をするのと引き換えに、当株主より株式を取得する
ができる。

定款の表示例

お断わり

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